交流サイト,中学生の被害2割増…性犯罪など

交流サイト,中学生の被害2割増…性犯罪など 今日は,「交流サイトでの性犯罪被害」に関する記事です。

 見知らぬ相手と情報交換する交流サイトを利用した後,性犯罪などの被害に遭った18歳未満の子どもは今年上半期,698人(昨年同期比17%増)で,2008年の調査開始以来,最悪となったことが18日,警察庁のまとめでわかった。
 中学生の被害者が,高校生とほぼ同じ人数にまで増加。警察庁は「スマートフォンの普及もあり,低年齢層への被害が拡大している」と分析し,警戒を強めている。

 警察庁によると,被害者のうち女子が685人で,98%を占めた。被害者の93%にあたる649人は,スマホなど携帯電話を使用。中学生の被害者は292人(同21%増)。これに対し,高校生は310人(同11%増)で,中学生の被害の拡大が目立つ。小学生の被害者も15人いた。
 交流サイトには,ゲームなど趣味の情報を交換するサイトのほかに,「LINE(ライン)」や「カカオトーク」などで通話やメッセージをやりとりするために必要な「利用者ID」を交換する場として開設された掲示板もある。

 被害者のうち262人はこうした掲示板でIDを交換。通話やメッセージを交わすうちに相手と会うようになり,児童買春や児童ポルノなどの犯罪に巻き込まれていた。昨年同期の117人から急増しており,警察庁は,「保護者は子どものスマホにフィルタリングを設定し,有害なサイトやアプリの利用を制限してほしい」と呼びかけている。(読売新聞2014年09月19日
12時16分)

 近年,小学生の携帯電話・スマートフォン普及率は,統計サイト(https://todo-ran.com/t/kiji/14679)調べによると,全国平均53.7%,東京都に至っては65.0%と2012年から9.6ポイントも増加しています。サーベイリサーチセンターの調査によると,小学生の携帯普及率の増加しているのは,近年,児童が被害者となる犯罪が多発していることを懸念する保護者が緊急時に連絡がとれるようにと,子どもの安全に対する不安が最も大きな要因となっているようです。

 子どもの安全を図るために持たせた携帯電話・スマートフォンが逆に子ども達を犯罪に巻き込む形になるとは何とも皮肉な話です。携帯電話やスマートフォンがなかった時代には一家に固定電話が一台あるだけでしたので,娘や息子に電話がかかってきても多くは親が最初に電話に出てから娘や息子につないでいたので,親がどのような人間が娘や息子とコミュニケーションをとっているのか完全に把握できていましたし,監視することが可能でした。一種のフィルターの役割を果たしていたのです。ところが,携帯電話やスマートフォンを若年者が個人で持つようになると,そのような「フィルター機能」はなくなり,親の監視の目が届かなくなります。記事にあるように,掲示板などの交流サイトなどをきっかけとして知り合うケースが多いようです。小中学生程度の年齢であれば,遊び半分で相手と会ってしまうことも十分に考えられ,親の知らないところで危険な環境に飛び込んでしまうのです。

 最近では,兵庫県の児童誘拐事件が大きく報道を騒がせていますが(日刊スポーツ[2014年9月23日],記事にあるように児童買春や児童ポルノなどの性犯罪に巻き込まれることも多くなってきているようです。被害に遭った児童は,性犯罪に巻き込まれたことで身体的・精神的苦痛を受け,身体的影響やPTSDなどの精神疾患を患ってしまう可能性もあります。

 そのため,事後的なケアももちろん大切ですが,記事で警察庁が呼びかけているように,フィルタリングサービスによるアクセス制限の設定や警察をはじめとして保護者や教員,周辺住民が協力して日頃から防犯対策を心掛けていくことで未然に犯罪発生を防ぐことが大切であると考えます。例えば,知らない人にはついていかないなどの子どもとの約束事項の作成,安全マップの作成,防犯パトロールの徹底,不審者情報の共有などが挙げられます。

 他人事と思わず,ぜひこの機会に考えてみてください。